目次
はじめに
こんにちはsakuraです。皆さんは雁木という形を知っていますか?今となっては一つの戦型になるまで進化した雁木ですが私の記憶が正しければ雁木は矢倉の出来の悪い兄弟という印象でしかなく矢倉という戦型の中の派生でした。しかしコンピューター将棋の進歩によって今まで指されていなかった形が発見され雁木という囲いが戦型へと生まれ変わりました。そんな雁木に対して対策は色々とあります。矢倉や雁木で構えてじっくりと戦う、速攻の棒銀を仕掛けて攻め潰す、左美濃で簡単に囲って柔軟に対応する。今回は棒銀で攻め潰す形の一例を実戦を元に紹介していきたいと思います
下図は先手が新雁木、後手が旧雁木
実戦例
☗7六歩☖8四歩☗6六歩☖8五歩☗7七角☖3四歩☗6八銀☖6二銀☗6七銀☖42二玉☗2六歩☖5二金☗1六歩☖7四歩☗3八銀☖7三銀☗7八金
先手は振り飛車含みでの駒組みでしたが手数が進み戦型は雁木となりました。後手が私で振り飛車、居飛車どちらにも対応できるよう駒組みを進めました。
図は☗7八金まで、普通なら囲い合ってから攻め合う序盤中盤終盤の流れなのですがこの攻めは中盤がないことが多いです、なぜなら後手は☖4二玉と☖5二金の2手で守りは十分であとは攻め潰そうという方針なのです
☖7五歩、後手仕掛ける
攻める側の考えとしては相手を選択肢のない方に誘導したいと思うはずです、☖8四銀から☖7五歩でもいいかもしれませんが自分のやりたい攻めを成立させるためにも☖7五歩といきなり歩をぶつけます
☗7五同歩☖8四銀☗7六銀☖7二飛☗2七銀
先手は後手の攻めを受け止めることができるのでしょうか、後手の狙いは分かりやすく7五の歩を取り返すために☖7二飛車から照準を定めます。先手は☗7八の金にヒモをつけるために☖2七銀と上がりました
☖75銀☗同銀☖同飛☗6七金☖7六歩☗8八角☖8六歩☗同歩☖8七銀☗7九角☖6四歩☗3六歩☖6五歩☗6四銀☖7四飛☗投了
38手まで後手の勝ち
後手は味付けとばかりに決めるだけ決めて☖64四歩から攻めの継続を図りました。後手は相手の言い分を聞くしかありません
しかし単純に☖6四歩から☖6五歩で角を使うのがベストだったのかも
投了図は☖74飛まで
実践振り返り
先手は素直に対応しすぎました。ではどうすればよかったのでしょうか
☗7六銀と7五歩を支えるのではなく☗6五歩から狙われている角をさばくのが正解でした。
☖8四銀以下の指し手、☗6五歩☖7七角成☖同桂☗7五銀☖5五角☗6四歩☖1一角成☗7六歩☖6四歩☗3三桂☖6五桂☗6四銀☖7六銀
こう進めば先手も面白みがあったのではないでしょうか、互角の進行はこちらが面白くないので何か工夫が必要かもしれません。☖5二金の一手を省くくらいですか、また実践でこの形になったら振り返りたいと思います
まとめ
雁木に対する速攻棒銀は攻め駒が少なく完切れになりやすいので実践で使うのは怖さがあるかもしれません。しかし相手を誘導しやすく攻めも分かりやすいのでオススメの対策だと思ってます。ここまで閲覧ありがとうございました
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